あなたの敷金は返ってくる?キーワードは「原状回復」
更新日:2010-04-16
賃貸住宅から引っ越すとき、心配なのが退去時にかかる費用ですね。
敷金はどのくらい返ってくるのかなーと思っていたら、お部屋の修復が敷金からはみ出して、更に請求されたなんて話、聞いたことありませんか?
一方で、最近「敷金返還訴訟」のニュースも、時々耳にすることがあるのでは。
こちらは入居者の訴えで、不正にとられすぎた敷金が戻ってくるという、ちょっとピクンとしてしまう話。
こうした退去時の費用を理解するために、知っておきたいキーワードが「原状回復」という言葉です。
「原状回復」とは文字通り、貸し借りしていたものを返すために、元の状態に戻す、ということ。
この「原状回復」、長いこと貸主側の解釈の方が強い状態で運用されてきました。
それで、家財の撤去や設備の破損部分の修復はもちろん、美観を整えるための畳の交換やクロスの張り替えその他、ありとあらゆるものが借主負担とされていました。
でも、法律で普通に決められている、借主の元に戻す義務って、そんなことまで?
…という疑問が、借主側から上がり始めました。
そこで、最近整えられてきたのが、どこまでが「原状回復」か、という法律の解釈についてのガイドライン。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」、東京都などの「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」といったものを見ると、どこまでが借主の元に戻す義務か、ということがわかるようになっています。
これによれば、原状回復とは、借主が借りた当時の状態に戻すことではありません。
基本的には借主の義務は、家財をちゃんと撤去して明け渡して、自分のミスや故意で壊したところを修復するところまで。
普通に住んでいるときに発生する自然な損傷や、色あせなどの年が経つことによって普通に変化するの部分の修復まではする必要はありません。
ただし、この基本的な法律の範囲でないケースもあるので注意!
それは、契約書の中に、自然や損傷や経年での変化の修復費用も借主に請求しますよ、と明記されている場合。(これは、「原状回復特約」と呼ばれます)
最近では「消費者契約法」などの誕生により、この契約があっても裁判で、「信義則に反して消費者の利益を一方的に害する」契約とされれば無効となるケースも出ていますが、必ず返されるとはいえません。
逆に訴訟までする気がないのであれば、この場合はやはり払う必要があるといえそう。
敷金がたとえ返ってきたとしても、時間やお金をかけて争うことになるのは、嫌なものです。
できれば、そうならないためには、入居時や済んでいる最中から、ある程度注意を払っておく心がけも大切。
最初からあった部屋の損傷などは、入居時にデジタルカメラで画像を残し、管理会社の人などと確認しあっておくとよいでしょう。
最近では、きれいに長く住んであげれば、しっかり敷金が返ってくることも多いもの。
最後に気持ちよく退去の確認ができるよう、誠実な対応でよい関係づくり、心がけていきたいものですね。

